神話の里を訪ねて
友だち2人旅 ー 日本の始まりの地へ
昨年、今上陛下がご即位された時、KさんとTさんは、日本の国の中心に天皇陛下がおられることの尊さに、改めて感動しました。
東京でキリストの幕屋の集会に集う2人は、日本人のルーツを知りたくなって、九州にある神話の里を旅しました。(編集部)
最初に、日本の始まりとなる天孫降臨の地、鹿児島県と宮崎県の境にある、高千穂の峰の麓(ふもと)に行きました。
この峰の上に、高天原(たかまがはら)からニニギノミコトが降り立ったのね~。そのことを「天孫降臨」って言うんだって!
次に行った霧島神宮には、天から遣わされたニニギノミコトが祀(まつ)られています。ニニギノミコトの3代後にお生まれになったのが、初代天皇の神武天皇です。
ここから、日本の歴史が始まったのね。境内は神聖な雰囲気で、思わず背筋が正されました。
霧島神宮から、神武天皇がお生まれになったという所に建つ狭野(さの)神社、そして、お育ちになった里といわれる皇子原(おうじばる)公園も回りました。
狭野神社は空気が澄んでいて、特別な所にいる感じがする。こんな清らかな場所で神武天皇はお生まれになったのね。
※皇子原公園:神武天皇がお育ちになった場所と伝えられている。現在は、子供のころの神武天皇像が建っている。
旅の最後に訪れたのは、神武天皇が広く日本を治めるために、大和(現在の奈良県)へと舟出された美々津(みみつ)でした。
※御腰掛の磐:神武天皇が座られたといわれる岩。美々津の立磐(たていわ)神社に祭られている。
※立縫の里:神武天皇の出航は急に決まったため、神武天皇の服のやぶれを立ったまま縫ったといわれている。その地名も残っている。
舟の出発が急に決まり、あわててついた餅(もち)といわれる「お舟出だんご」。美味(おい)しかったよ♪
この旅で、神武天皇の故事を、まるで昨日のことのように話される地元の人々に出会いました。2人は、遠い先祖たちがこの国を造ってくださったからこそ今の自分たちがある、ということを知りました。
天から降(くだ)ってきた父祖たちの「天の世界にある平安を地上にもたらそう」という祈りから日本は始まりました。神話は、今も私たちの心に大切なことを語りかけています。
本記事は、月刊誌『生命の光804号 “Light of Life” に掲載されています。